もう一度取り戻そう。心の原風景 (福岡県太宰府市)
幹線道路沿いに面したM様邸。かつては宝満山を背景にした家屋に立派な庭園がありました。
また家の裏には思い思いに植込んだ椿やモミジ、果樹、花木さまざまな木々で小さな森となっていました。
さらにその奥には施主のMさん幼少期にお父様と一緒に鍬を持ち植込んだ木がさらに大きな森となり
とても静かでとても豊かな美しい住いでした。
しかし時代の変化により、その環境は一変し、庭園は姿をなくし、大切に育んできた裏山はその思い出とともに
削り取られ、かつての面影も感じさせないほど無機質な空間となってしまいました。
Mさんはその景観に寂しさをおぼえられ、
「かつてあった風景がいかに大事であったか。
本来、人は木々に包まれて豊かに生活していくべきであり、失った風景を今一度取り戻したい。
また自分がそうであったように、美しい風景を豊かな想いとともに次の世代に引き継いでいきたい。」
と相談を受けました。
その想いに応えるべく大小様々な木々と色彩豊かな下草でかつての風景を想像させる森のような庭を造りました。
4世代8人が同じ景色を眺め、価値を共有し豊かな時間を過ごして頂いているようです。。